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火災などの場合の損失の取扱いは?
■ 損失の額はいくらか?
アパート・マンション等の事業用資産の取り壊し、除却、滅失等の理由により損失を生じた場合には、その損失を必要経費に入れることができます。 ただし、保険金、損害賠償金などにより補填される金額はこの損失から差し引くことになります。 また、全壊、全焼ではなく部分的な損失の場合、損失発生直後の資産の時価も損失から差し引きます。
【全焼、全壊の場合】
 ・設定条件 損失直前の建物の未償却残高 3,000万円
受け取った火災保険料 2,500万円
発生資材の時価 10万円
 ・損失額 3,000万円−10万円−2,500万円=490万円

【半焼、半壊の場合】
 ・設定条件 損失直前の建物の未償却残高 3,000万円
受け取った火災保険料 2,000万円
半壊家屋の残存時価 700万円
発生資材の時価 10万円
 ・損失額 3,000万円−(700万円+10万円)−2,000万円=290万円

■ 損失の取扱いはどうなるのか?
生じた損失は基本的には必要経費となります。 ただし、事業的規模かどうか、青色申告者かどうか、により必要経費算入額や繰越控除の適用について取り扱いが異なります。
【事業的規模の場合】
(1) 青色申告の場合
損失の全額を必要経費に算入できます。損益通算をして引ききれない金額(以下「純損失の金額」といいます)が生じた場合で特定の条件を満たしているときは、その純損失の金額を翌年以後3年間に繰越し又は前年に繰戻すことができます。
(2) 白色申告の場合
損失の全額を必要経費に算入できます。被災事業用資産について生じた損失を損益通算をしても引ききれない純損失の金額が生じた場合に限り、特定の条件を満たしているときは、その純損失の金額を翌年以後3年間に繰越し又は前年に繰戻すことができます。

【事業的規模でない場合(青色申告、白色申告問わず)】
(3) 不動産所得の必要経費に入れる場合
損失の額のうち、その額を控除する前の所得金額に達するまでの金額を必要経費に算入することができます。すなわち事業的規模でない場合には、所得金額が0になるとうち切られるため、損益通算や繰越控除はできません。
(4) 雑損控除として所得金額から控除する場合
雑損控除を所得金額から控除して控除しきれない金額(「雑損失の金額」といいます)については、特定の条件を満たす場合に限り翌年以降3年間に繰越又は前年に繰戻すことができます。

■ 保険金が損失を上回る場合の取扱い
前述のとおり、損失の金額は保険金収入を建物の簿価(未償却残高)から差引いて計算しますが、その際保険金収入が建物の簿価より多いこともあります。 このような場合には差額の保険金収入が不動産所得の金額を計算するうえで収入金額になります。